2012年4月13日金曜日

川名さん『きつねのつき』について<1>

※以下 川名潤さん=川、清水良洋さん=清、関善之さん=関、オザワ=オ


















川名さんの『きつねのつき』(北野勇作/河出書房新社)のお話1回目です。
























川 「この本はですね。
   関さんのパープルヘイズぐらいにけっこうラフを描いたんですよ」


関 「ああ、そうなんだ」


オ 「そして、イラストはどなたかにちゃんと頼まれたんですね」


川 「そうです。
   西島大介さんという漫画方の方にお願いして」


オ 「『これ、自分で描いちゃおう』っていうことはないんですか?」


関 「それはやっぱりダメでしょう(笑)
   僕も自分で描こうとしたこともありますけど、
   たいてい作家さんやイラストレーターさんにお願いしましょう
   ってなりますね」


川 (笑)


清 「関さん、特に漫画(の装丁)ですもんね。
   漫画家さんの作品は無理でしょうけど、
   読み物の本のときに自分の絵を使っちゃうって考えないんですか?」


関 「いや、ありますよ。
   だから、ラフのときに自分のタマ(絵)も入れちゃっとくんです(笑)」


オ 「それで使用されたことはありますか?」


関 「ないですね。
   やっぱり作家さんやイラストレーターさんの名前が欲しいですしね」


オ 「そういうもんですか。やっぱり。
   そして、『きつねのつき』は...」


川 「はい。
   僕もラフをけっこう描いて一案として出してたんですけど、
   西島さんに実際に原稿を読んでいただいて、
   できあがってきたのを見ようと話していたら、
   わりと全然違うものが出てきたんです。
   そして、やっぱりこっちがいいね、となりまして」
   
関 「ああ」


川 「そして、西島さんの案に乗っかって作った形ですね」


オ 「なるほど」


川 「だから、自分のラフは
   イラストレーターさんにお願いする際の
   きっかけにしかなってないですね。
   こういう絵をお願いします、っていう」


関 「うん。
   実は、みなさん、ゼロからイラストってなかなか浮かばなくて、
   『こういうことをわたしは考えました』って
   いうことをお伝えすると、
   『自分だったらこうするよ』とか
   『ああ、いいですね』って返ってきますからね。
   だから、そういうきっかけは僕らが投げなきゃですよね」


清 「そうだよね」


川 「なかなか、『おまかせします』って。
   失礼で言えないって言うか」


オ 「人によってはおまかせでいいかもしれないですけど」


関 「そうですよね」


オ 「自分なんかも指示していただいたほうがいいですね。
   『おまかせで』って言われても
   たぶん『どんなのがいいですかね」って聞いちゃいますね」


イラストレーターでもあるオザワ。
やや雄弁になっており、録音を聞きながら恥ずかしく思ったり...。
次回は紙や印刷についてのお話になっていきますよ。


雑誌「hito」のご注文やバックナンバーについてはこちら


0 件のコメント:

コメントを投稿