※以下 川名潤さん=川、清水良洋さん=清、関善之さん=関、オザワ=オ
大変、大変、長らくお待たせしました。
なんと4ヶ月ぶりの更新です...。
川名さんの『きつねのつき』(北野勇作/河出書房新社)のお話3回目です。
関 「中もフランス装にしてるし、かわいいですね」
清 「これはクライアントから出たの?」
川 「ああ。これは編集者が『フランス装にしたいです』ということで」
清 「おお〜。いいねえ」
関 「じゃあ、それは乗っかっちゃいますよね(笑)」
フランス表紙
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清 「こうやって紙を縁に折り込んだ装丁」
川 「このくるっとなった状態の表紙をフランス表紙って言います」
川 「このくるっとなった状態の表紙をフランス表紙って言います」
関 「本来、これは本を作り直すっていう仮定の下に作られてるんです。
でも、日本ではそれがおしゃれだな、って感じたんでしょうね。
なので普段そのまま表紙としてあしらわれていますよね」
なので普段そのまま表紙としてあしらわれていますよね」
川 「そうですね。
たしかにこの本は、おしゃれになったらいいなと思って作りました(笑)」
たしかにこの本は、おしゃれになったらいいなと思って作りました(笑)」
清 「ヨーロッパとかでは、紙の束で売っていて、自分で好きなように作り直すんです。
自家製本って言ってね。
ほら、横も『化粧断ち』って言って、キレイに断裁されてるのが普通なんだけど、 これ、キレイに断裁されてないんですよね」
オ 「これは、なんて言うんですか?」
川 「『天アンカット』です。『天』をカットしないんです。
古い本の雰囲気になるんですよね」
天アンカット ※写真をクリックすると拡大できます
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関 「アンカット本てね、断裁してないからページが袋綴じになっていて、
自分で開かないといけない本とかもあるんですよ」
川 「そう。本当はそれが本来のフランス装ですね。
でもそれじゃあ、さすがに今は不便なので、
きちんと裁断した本文に、フランス表紙をくっつけてる。
正式には『仮フランス装』って名前です。
普段は『本フランス装』なんて贅沢な本を作れる機会がないので
『仮』を略しちゃうことが多いんですけど」
でもそれじゃあ、さすがに今は不便なので、
きちんと裁断した本文に、フランス表紙をくっつけてる。
正式には『仮フランス装』って名前です。
普段は『本フランス装』なんて贅沢な本を作れる機会がないので
『仮』を略しちゃうことが多いんですけど」
関 「本ていうのは、本来、お金持ちの楽しみだったと思うんですよ。
なので、1ページずつ割いて、時間をかけてゆっくり読書していたんでしょうね」
清 「ペーパーナイフで『ぴっ』ってね。
向こうは封筒とかもそれで開けたりするじゃない。
そういう文化なんだよね」
関 「これはとにかく、かわいい本ですよね」
川 「ありがとうございます」
この本のかわいさを通して、たくさん、本についての知識が学ぶことができました。
<お知らせ>
・清水さん、川名さん情報
東京・外苑前/ギャラリーDAZZLEにて『ポスターを描く3』に参加。
※清水さんはこの展示の企画・運営もされています
・関さん情報
明治大学 中野キャンパス オープン記念講座『漫画のデザイン』講師として参加
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